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- 2020.01.31 Friday
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10月会長法話「苦は自らつくる」
日々ありがとうございます。実りの秋、食欲の秋、読書の秋・・・いろいろな秋の到来ですね。先月中旬には台風18号が近畿地方にも大きな被害をもたらしました。京都や滋賀、福知山では水の害で多くの方が避難生活をされています。心よりお見舞い申し上げます。
私は、この日、高野山へ近畿支教区の中3登山練成の団長として参加させていただきました。おかげさまで多くの学びを得て帰りました。登山は途中で打ち切り早めに宿坊に入り、ゆっくりと過ごさせていただきました。2日目の朝の勤行は突然の停電で、ろうそくの灯りの中、神秘的、幻想的なひとときを過ごすことができました。現象に左右されずおはからいに任せて行じていくことの大切さを学びました。そして参加者全員がそのはからいに乗っていけたことが素晴らしいと感じました。和歌山教会のみなさんには大変お世話になりました。また、送り出してくださったみなさまにも感謝です。ありがとうございました。
今月も会長先生のご法話を通して自らの心田を耕していきましょう。
諸苦の所因は
法華経では、明快に「諸苦の所因は 貪欲これ本なり」と説き、必要以上に欲する心を苦の要因としています。
法華経の譬諭品第三の中の一句です。じつに重大な一句です。この一句を心に銘じているだけでも、どれくらい生きかたがちがってくるかはかりしれないものがあります。深く心に刻んでおきたい教えです。
遺教経では、より単刀直入に「多欲の人は利を求むることが多きがゆえに苦悩もまた多し」と説いています。どうやら、苦悩は他からもたされるものではなく、じつは自分の内側から生まれてくるようです。
分かってはいるけど、なかなか受け止めることができない現実がありますが、苦は自分がつくっているものだと意識することでとらわれが薄らいでいくのではないでしょうか。
楽も自らの心がつくる
遺教経に「もし諸の苦悩を脱せむと欲すれば、まさに知足を観ずべし」とあるとおり「足るを知る」こと、「少欲あらばすなわち涅槃あり」・・・自己中心の欲望を少し抑えることで、苦しみ悩むことがずいぶん減ることになります。
もっともっとの心をなくし、今あることに満足して感謝の心でいつもいたいものです。
ゲーテの言葉「処世のおきて」
気持ちよい生活を作ろうと思ったら
・ 済んだことをくよくよせぬこと
・ 滅多なことに腹を立てぬこと
・ いつも現在を楽しむこと
・ とりわけ、人を憎まぬこと
・ 未来を神にまかせること・・・(仏にまかせること)
毎日自分に言い聞かせていきたいものです。
ものごとをありのままに受け容れることができれば、たとえ厳しい現実も楽の種になることを教えています。見方一つで、私たちはいつでも幸せのただなかにいることを味わえるのです。
「コップの水」の見方(否定・肯定・感謝)を思い出し、いつでも感謝の見方ができるようになりたいですね。
※ わずか3秒で悩みを解決する方法は?
1秒目・・・過去のすべてを受け入れること
2秒目・・・現在のすべてを受け入れること
3秒目・・・未来のすべてを受け入れること
(小林正観氏の著書より)
今月は、開祖さま入寂会の月です。いつも笑顔で教えを説いてくださった開祖さまを偲び、教えの継承、実践への誓願を新たにさせていただきましょう。そして、「迷わずこの道をゆけ」という開祖さまのお言葉のとおり、菩薩行ということをしっかりと受けとめさせていただいて、人のために思いやりを尽くしていくことが私たちの幸せなんだという心になって、精進させていただきましょう。
合掌
平成25年10月1日 教会長 西村 季代子